高性能を活かす~地盤調査~
地盤調査・・・
一度は聞いたことはあっても
地盤調査って何?どんなことをするの?
と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
まず【 地盤調査 】とは・・・
建物を建てる際に土地の荷重や沈下に対する地盤の強さ、
性質、構成、地下水位などの把握をし
その地盤が建物を安全に支えることが出来るのか、
支えられない場合はどのような対策を行い、
安全性を確保するかということの判断材料を調べます。
耐震性の高い建物でも、地盤が弱く支えることが
出来なければその性能を活かすことはできません。
一般の戸建て住宅の場合、
「スウェーデン式サウンディング試験」と
呼ばれる調査(試験)を行います。
北欧のスウェーデン国有鉄道が1917年頃に採用し、
以降日本でも導入されたスウェーデン式サウンディング試験ですが、
最近では機械による全自動化が進んでおり
一目見ただけでは仕組みがよくわかりません。。。
しか~し!!やり方はとっても簡単!!!!!
使用する機械は、
地盤の中に入れていくロッド(鉄の棒)と
ロッドの先に装着するドリルのようなスクリューポイント、
そして重さを加えていく”おもり”と
ハンドルから構成されます。
まずロッドの先にスクリューポイントを取り付け、
地盤にセット!!
5kgから合計100kgまである”おもり”で
徐々に重さを加えていきます。
重さを加えていく中で、25cm・・・
そう!!【 25cm 】ですよ!!!!
これがとても重要なんです。
ロッドが25cm、地盤の中に入ったら
そこで1地点の調査は終了です。
この作業を25cm毎に建物の四隅+真ん中の
計5つの地点で行っていきます。
・・・が!!
一番重い100kgの”おもり”を乗せても沈まない場合があります。
その場合はハンドルを使い、回転させることによって
ロッドを地盤の中に入れていきます。
そして25cm沈むまでにハンドルを何回転させたかを
しっかりとチェックします。
この作業をハンドルを回転させても進まないくらいの
とても強い地盤まで行い、
どのくらいの深さに強い地盤があるかどうかを
調べる、というわけです。
しかし・・・
この調査方法だけでは十分な情報は得られません。
そのため近くの山や川、周りの環境、
近隣の建物が傾いたりしていないか?
目の前の道路に異常はないか?など
現場での情報や、近隣の地盤調査結果との比較など
様々な情報を集め、比較を行うことにより
地盤の強さを判定するのです。
近頃では豪雨や川の氾濫、大規模な土砂災害など
頻繁に発生しています・・・
そのため近隣の様々な情報も大切ですよね。
そして弱い地盤ならどのくらいの深さに
強い地盤があるかを把握することにより、
地盤補強を行う判断材料となるのです。
地盤調査とは・・・
建物を建てる前にまず最初に行う大事な工事なのです。
By現場監督 谷口
☆これまでのコラムは【こちら】から☆